今年こそ美味しい「戻り鰹」をたくさん食べましょう。

雑誌「仙台っこ」タイアップ仙台再発見シリーズNO.4(6・7月号)
=市内書店で1日発売

秋の「戻り鰹」漁は宮城の金華山沖が本場です。
マグロのトロにも比べられる地場産の脂ののった新鮮な”地付き鰹”の美味を、今年こそ十分に堪能しましょう。(MAK)

安くておいしい鰹の季節がやってきました。
なかでも秋半ば金華山沖で獲れる「戻り鰹」は鮪のトロにも比べられる郷土の名品ですが、最近『さっぱり上ものに出会わない。』という声があるのは、一体どうしたことなのでしょうー。

「戻り鰹」は宮城の特産品
「戻り鰹」は、黒潮にのって北上してきた2歳魚の鰹が六月から十月にかけて三陸、北海道沖でカタクチイワシなどをたらふく食べて大きく成長したもので、寒暖両流が交わる金華山沖がその代表的な漁場です。(県漁協)
しかも、漁獲されたものは主に気仙沼、石巻、塩釜の県内各港に水揚げされますから、いってみればみやぎの特産品のようなお魚です。
日本列島を巡る鰹の成長を人間に例えてみれば、脂肪のない「土佐もの」は少年期、銚子沖で獲れる「初鰹」が青年期。遠く北上して宮城沖に帰ってきた「戻り鰹」は壮年期とでもいえましょうか。別名「トロ鰹」といわれるように脂がたっぷりのって、まさに成熟した大人の味になっています。
お刺身にすると鮪のトロにもひけを取らない美味しさを、何十分の一のお値段で食べられるこの幸せは “仙台人の特権 ”といってもいいはずなのですが・・・。

栄養価の高い優良食品です
東海大学海洋学部長の加藤登教授のインターネット版「お魚健康情報」によると、鰹は魚体の成長とともに栄養価も高まっていくのだそうです。
本来鰹は時速60キロで泳ぐ強靭な体を持っているので、高蛋白、低エネルギーに加えて各種ビタミン、鉄類を多く含み、優良な栄養食品とされているのですが、教授の研究によると「戻り鰹」は「初鰹」に比べてDHAやビタミンD、Kがほぼ倍増しており、貧血や高血圧、動脈硬化の予防、ボケ防止などにも効果が考えられるといいます。

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東海大学海洋学部長加藤 登教授


「鰹」も近海ものだけでは・・
鰹は間もなくデパート、スーパーの鮮魚売場にたくさん並ぶようになるのですが、本当に満足できるおいしい「戻り鰹」はいつになったら店頭を賑わすのでしょう。
『昔は十月になればいつでもトロ鰹が食べられたのに!。』と、友人たちは嘆いています。
一つには、漁船の大型化で遠洋ものや南方の海のものまでが入るようになった漁業事情もあるといわれています。鰹は世界中どこの海でも取れるので、大量に漁獲したものを運ぶ方が収益性が良いというわけで、実はかなり前から鰹は日本近海のものだけではなくなっているようです。
ロシアの鮭や北欧の鰈が日常的に売られていることを考えれば、これはむしろ当然なのかも知れませんね。


金華山沖の一級品を見分ける

では、私たちが郷土金華山沖の一級品を手に入れるにはどうしたらよいのかー。  
『たくさん揚がるときはどこでも手に入りますけど、素人さんが目利きするのはなかなか難しいかもしれません。』と、北目町で昭和5年から鮮魚店を営む旭屋佐藤本店の二代目佐藤昌禎(まさよし)社長さんはいいます。
外洋産でも脂がのって太ったものは良いのですが、航海中の鮮度の問題があるのでプロでも仕入れには神経を使い、時には背びれ付近を少し切って味見をさせてもらうこともあるそうです。


お魚目利きの達人として定評のある旭屋佐藤本店の佐藤昌禎社長


北目町通りに面した佐藤本店の店舗


魚の都合も聞かなくちゃ
『おいしいものが食べたかったら、魚の都合を聞くのが第一。』というのは、柏木(旧北八通り)にあるこれも昭和6年創業の魚六商店二代目の荻野耕一社長さんです。
「日戻り鰹」といって漁獲したものが翌朝の市場に回る文字通りの地付き鰹は、鮮度も味も特上ですが日によって出たり出なかったり。つまり獲る側、獲られる側にもいろいろ事情があっていつでも手に入るわけではないということなのです。
このお店ではおいしい鰹が食べたいというお客さんのリストを作っていて、入ったときには電話でお知らせしているといいます。



向かい合って包丁を振るう魚六商店の萩野耕一さん、修さん親子


大学病院の裏手、柏木3丁目にある魚六さんのお店


やっぱりモチは餅屋 ?
最近は身近なお魚屋さんが減ってしまったこともあって、どのご家庭でもお魚は大型店でのお買い物が多くなっているようですね。 
一方、安くて均一な商品を大量に揃えるために、こうしたお店ではどうしても仕入れ段階で “質 ”が後回しになることもあるのでしょう。
「宮城の海の名品」を昔通りに心ゆくまで楽しみたければ、やっぱりお値段の幅を少しひろげて、“モチは餅屋 ”の目利きに頼るのが一番ということのようです。
ちなみに「女房を質に入れても初鰹」といったのは江戸時代のことで、この頃は入荷が少なく一本が二両、三両という高値を呼んだこともあるそうです。(インターネット食材事典)

加藤 登教授のお魚健康情報「カツオ」

宮城県魚業協同組合ホームページ「鰹」


■旭屋佐藤本店=佐藤昌禎社長
 仙台市青葉区北目町3-8 TEL262-0303

■北八新鮮館・魚六商店=萩野耕一社長
 仙台市青葉区柏木3-5-18 TEL271-8100


2009年05月25日 18:19 | パーマリンク |TOPページへ   ▲上へ

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コメント (10)

緑子:

「トロ鰹」は本当に美味しいですね。
でも、確かにデパートやスーパーの鮮魚売り場ではあまり見かけないような気がします。
時代の波とはいえ効率第一の大型船漁業では、地元の近海ものは対象外になっているのでしょう。
大分の関サバや関アジは結構いいお値段ですが、よく売れています。金華山沖の「戻り鰹」もブランド化して売るようになれば、近海漁業も復活するのではないでしょうか。

Posted by: 緑子 | 2009年06月01日 18:43

nana:

東海大学加藤教授の「お魚健康情報」を開いてみました。
「戻りかツオ」だけでなく、たくさんのお魚について私達にもわかりやすい平易な表現で詳しい情報がのせられていました。
インターネットはいろいろな知識が網羅されていて本当に便利ですね。
あまり関心をもっていなかった「戻りカツオ」ですが、宮城沖の特産なら今年はぜひ買って食べてみたいと思います。

Posted by: nana | 2009年05月30日 15:54

呉山人:

大分の繁華街には地元特産の"関あじ"、"関さば"を看板にする店がたくさんある。
牛肉にしても前沢、米沢には有名専門店があるが、仙台には日本一の「仙台牛」の専門店はどこにもない。
仙台人は宣伝が下手とよくいうが、下手というよりは地元の特産品を育て、売り込もうという意識がまったくない土地柄だと思う。
"なめた"も季節限定ではあるが、高知の"たたき"なんかよりはるかに旨いのに、さっぱり名物にする気が無いのは不思議だね。

Posted by: 呉山人 | 2009年05月30日 13:55

健児:

そういえば去年は「戻りガツオ」のいいのにサッパリ当りませんでした。その前の年もかな・・。
たしかに一昔前は秋になれば市内のどの小料理屋でも、家庭でもごく普通に食べられていたはずです。
デパート、スーパーに圧されて魚屋がみな廃業してしまったせいで近海の地場魚が姿を消したのでしょうか。
大型店は大量仕入れで価格競争だから、少し値のはるものは敬遠されてしまうのでしょう。
電話をくれる便利な魚屋さんがあるなら、今年は仙台ならではの秋の味覚を大いに楽しみたいですね。

Posted by: 健児 | 2009年05月29日 11:27

You:

ついこの間まで寒かったと思ううちにもう鰹の季節だね。
鰹は安くて旨い、いい魚だ。ことに低カロリーがメタボ世代にはうれしい。
秋の「戻り鰹」は脂肪が多いが、あのなんともいえないトロケルような舌触りはまさに絶品だ。
金華山沖が日本一の漁場だとすれば、もっともっと市場に出ていいはずだが・・・。
今年は意識して魚屋の店頭を注目してみよう。

Posted by: You | 2009年05月29日 09:43

菅原:

先日、西多賀のイオンで買った鰹がとても新鮮で、お刺身で美味しくいただけました。
スーパーの鮮魚コーナーにも時々良いものがありますが、去年を思い返してみても脂の乗った「戻り鰹」は出ていなかったように思います。
マグロと同じで、良いものはみな築地に行ってしまうのでしょうか。それとも近海の漁が少なくなっているためでしょうか。
秋口になったら町のお魚屋さんを一度のぞいてみることにします。

Posted by: 菅原 | 2009年05月28日 19:08

吾朗:

「戻り鰹」が高血圧やボケ防止に役立つとは初耳。
もっともテレビを見ているとどんな食品も健康に良いものが含まれているようだから、鰹もその例に洩れないということかな。
しかし、秋の「戻り鰹」はいい。
仙台に住むわれわれにとって幸せなひとときだが、近海漁業の衰退は気になるところだね。

Posted by: 吾朗 | 2009年05月28日 09:40

栄治:

こんばんわ!
相変わらずがんばって書いていますね。
「戻り鰹」は面白く拝見しました。
そういえば最近”素晴らしい”美味に出会っていません。
カツオの一本釣りなんていうのは昔の話なんですね。
「魚の都合」には吹き出してしまいました。
朝出て夕方に戻る近海の”日戻り鰹”漁は、天候や、海流、猟師さんの準備にも影響されるといいたいのでしょう。
ともかく今年は町の魚屋さんに当ってみることにします。

Posted by: 栄治 | 2009年05月27日 22:20

A.A:

最近は町の魚屋さんが少なくなってしまったから、わが家もデパートかスーパーでの買い物がほとんどだと思う。
大量仕入れと価格競争にしのぎを削る業態だから、地場のいいものなどは手に入らなくなるわけだ。
「戻りがつお」は僕も好きだが、宮城が本場とは知らなかった。仙台に行ったらぜひ逸品の鰹にお目にかかりたいね。
 

Posted by: A.A | 2009年05月27日 16:02

A.M:

秋の仙台で戻りガツオの美味しいのを期待して小料理屋に入ったら、期待したほどのものでもなかったのは、"魚の都合"というやつだったのかな。
たしかに昔の方が「いつでも食べられる」という感じだった。
漁をする人も採算を考えれば大型船で外洋に出て大量に獲ってくる方がいいわけだから、質の良い新鮮な近海ものを望むのは最近では贅沢ということになるのだろうね。
地元に住んでいれば馴染みの魚屋さんに入荷を知らせてもらえるが、たまに出かける身ではどうしょうもないということか。

Posted by: A.M | 2009年05月27日 13:13

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